脂質の消化と吸収について、どこでどのように消化吸収されるのか?

脂質の消化と吸収の大まかな説明

今回は基本的な脂質の消化と吸収についてお話しさせていただきます。では早速!

食物から摂取される脂質は、歯で噛み砕いたり、胃で消化されますが、本当にそれはわずかで、本格的に消化が始まるのは、十二指腸です。

ちなみに十二指腸とはどこにあるかですが、胃があったら、その次に食物が通ってく場所、くねっとした部分です。(図1)

ちなみに十二指腸は胃と腸を繋いでいるところです!

十二指腸では、早速、脂肪を分解する酵素で消化が始まるのですが、それだけではありません!

十二指腸に放たれると、胆汁というものによって一つの脂肪の塊をこまかくします。細かくすることによって、水の中に分散させます。分散させることによって先ほど出てきた脂肪を分解する酵素の働きをより受けやすくします。(図2)

分解して小さなかたまりにすることでそこにいる酵素があたるところを沢山作るのです。

ちなみにこの脂肪を分解して分散させているイメージにぴったりなものが牛乳です。本来混ざらない脂肪が水に混じった状態です(図3)

そして胆汁は脂肪を細かくすることで酵素の働きを受けやすくするだけではなく、ある程度細かく消化されたものを集めて、親水性のあるものを外側に、疎水性のあるものを内側にした塊を作成します。

(このおかげでのちに出てくる小腸の粘膜細胞表面の通過が可能になります。)(図4)

 

そして十二指腸で色々なことが行われた脂肪は次に小腸へと行きます。この小腸の粘膜細胞表面にくっついている酵素での分解が脂肪分解の最後となります。(図5)

粘膜細胞表面というと難しく感じますが食物が通る通り道があればその道にくっついているものと考えていただくとわかりやすいのかな?と感じます。

ここで最終分解も終わって今度は、粘膜細胞内に吸収されます。(図6)

先ほど胆汁のところで触れさせていただいたいのですが、この粘膜細胞内に取り込まれるのは胆汁酸の働きによって周りを、親水性のあるものを外側に、疎水性のあるものを内側にした塊にしているからなのです。

親水性のあるものを外側に、疎水性のあるものを内側にした塊が、小腸粘膜細胞内吸収されると色々な酵素がアタックしてきます。

結果、脂肪の再合成がおこなわれます。

細かくしてきたのにまた同じような脂質のかたまりを作ります。

しかし、それだけだと血液中に溶け込むことができません。

体の中でも血液と脂質は、水と油の関係なのです。

この水と油の状態をなくすために脂質は、タンパク質と合体し、リポタンパク質なるものを形成します。

リポタンパク質になると脂質を血液中でも運べるようになるのです。(図7)(図8)

そしてその後もすぐに動脈や静脈にに流れるというわけではなく一回リンパ管に入ります。本当はここで動脈や静脈にに入りたいのですが、小腸の下にある動脈にも静脈にも事情があって入れないみたいなのです。よって一回リンパ管に入ります。(図9)

リンパ管に入った後はリンパ液の流れにそって移動してやがてリンパ液が沢山集まるようなところ(胸管)に入ります。ちなみにこのような胸管は身体の下半身や左の上半身のいたるところに存在しますが、ここで入るのは右の鼠径部(そけいぶ)部分です。(図10)

胸管という言葉を使ってしまいましたが、リンパ液が沢山集まるところと思っていただければ大丈夫です。

入ってもまたリンパ液にそって流れていき、やがて身体の左の鎖骨の下の部分までくるのですが、ここでやっと静脈に合流して、心臓、全身へ流れていきます。

家の裏口からいい感じに玄関に辿りつくといった感じでしょうか?

よく『リンパが流れているので鎖骨をさするとリンパの流れがよくなります』など聞くと思いますが、それはリンパ液が沢山集めるところであったり、リンパの中の脂質が全体に回る為の一歩手前だからってことなのですね(図11)(図12)

あとは血液が心臓からドバッと流れ出てくように、リポタンパク質も移動していきます。

説明に出てきたところをさらに詳しく、用語、酵素など

さて脂質の消化、吸収の流れについて大まかに説明させていただきましたが、正直これだけでは説明が不十分です。

ここではもう少し詳しく脂質の消化吸収について説明していきたいと思います。

まず一つ目に十二指腸で脂肪を分解する酵素はどこから出ているか、答えは十二指腸にくっついている膵臓です。では十二指腸で脂肪の塊を細くし、さらに水になじみやすいものをつけることで水に分散させ、脂肪分解酵素の働きを受けやすくしている胆汁はどこからきているか、それは胆汁が沢山入っている胆嚢にくっついている胆管からです。ちなみにこの胆管も十二指腸にくっつく形となっています。(図13)

ちなみにこの膵臓からでてくる脂肪を分解する酵素(脂肪分解酵素)はステアプシンと言います。

ここで胆汁は脂肪の塊を細くし、さらに水になじみやすいものにして酵素の働きを受けやすくすると書きましたが、

脂肪の塊を細くし、さらに水になじみやすくして水に分散させることで脂肪表面積を増やし酵素が働けるとこを増やすことを『乳化』といい、

ある程度脂肪が分解すると胆汁のおかげで脂肪酸やらものグリセリドがくっつき、それら外側に親水基、内側に疏水基にした塊ができるのですが、このことを『ミセル化』と言います。(図14)

後、小腸粘膜細胞に入るとき脂質はどこまで分解されるか?ですが、脂肪酸二つとモノアシルグリセロールまでです。(図15)

最後に

今回は『脂質の消化と吸収について、どこでどのように吸収されるのか?』についてお話しさせていただきました。少しでも脂質の消化と吸収の理解が深まったと思っていただけたら嬉しいです。

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